バッハの鍵盤、七つの古楽器

対位法、それは和音の響きあいを美しく保ちながら、幾つものメロディを同時進行させる作曲技法。この技芸にすぐれていたバッハは、たったひとりで演奏する鍵盤作品でさえ、複雑なメロディの絡み合いを追及してやみませんでした。
ひそやかな古楽先進国・スイスを拠点に活躍する四人の古楽器奏者たちはいま、バッハが鍵盤のために書いた楽譜をそのまま使い、作品の形を変えることなく、そこに潜んでいるメロディの絡み合いを、七つの古楽器で解きほぐしてゆきます。「２声のインヴェンション」から「フーガの技法」まで古雅なる響きで浮かび上がる、豊かな対位法世界。

曲目

２声からなる作品：
1. インヴェンション第11番BWV782『2声のインヴェンション』pv;bv
2. インヴェンション第11番BWV782『2声のインヴェンション』hb;bb
3. インヴェンション第４番BWV775『２声のインヴェンション』pv;bv
4. インヴェンション第10番BWV781『２声のインヴェンション』hb;bb
5. プレリュード第10番BWV879『平均律クラヴィーア曲集第２集』ha;bv
6. プレリュード第10番BWV889『平均律クラヴィーア曲集第2集』pv;bv
３声からなる作品：
7. トリオBWV583オルガン独奏のためのトリオ・ソナタhb;pv;bv
8. プレリュード第24番BWV869『平均律クラヴィーア曲集第1集』pv;ha;bv
9. フーガ第11番BWV856『平均律クラヴィーア曲集第1集』pv;tv;bb
10. シンフォニア第13番BWV800『３声のシンフォニア』hb;pv;bv
11. シンフォニア第10番BWV796『3声のシンフォニア』hb;tv;bb
４声部からなる作品：
12. カンツォーンBWV588オルガン独奏のためのトリオ・ソナタpv;hb;bv;bb
13. プレリュード第22番BWV867『平均律クラヴィーア曲集第1集』hb;pv;bv;bb
14. フーガ第16番BWV861『平均律クラヴィーア曲集第1集』hb;pv;bv;bb
15. プレリュード第12番BWV857『平均律クラヴィーア曲集第1集』hb;pv;bv;bb
コラール：
16. キリストは死の縄につき給えり（ヨハン・ヴァルター作）pv;hc;bv;bb
４声部からなる作品：
17. コントラプンクトゥス１BWV1080 『フーガの技法』pv;hc;bv;bb
18. コントラプンクトゥス４BWV1080『フーガの技法』pv;hc;bv;bb
19. コントラプンクトゥス１０BWV1080『フーガの技法』pv;hc;bv;bb
3声部からなる作品：
20. コントラプンクトゥス８BWV1080『フーガの技法』pv;tv;bb
２声部からなる作品：
21. ２声のフーガBWV1080『フーガの技法』』pv;bv

演奏者

宍戸俊子：パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオール（pv）
リゼット・オーベール＝ミルレ：テノール・ドゥ・ヴィオール（tv）バス・ドゥ・ヴィオール（bv）ヴィヴィアン・ベルグ：バロック・オーボエ（hb）オーボエ・ダモーレ（ha）
オーボエ・ダ・カッチャ（hc）
ジャン＝フィリップ・イラカーヌ：バロック・ファゴット（bb）